shiroyakoの日記

思いついたことを徒然に

20230622:雑談が苦手です

こんにちは、白野狐です。唐突ですが、ある程度人生を生きていますと、「他人を傷つけることに抵抗のない人物」がある程度の割合で世間にいることがわかってきます。あからさまに見下したり、大きな声で罵倒したりする人々です。私ども普通の人間は、このような人物に遭遇した場合、ただひたすら機嫌をとるか、よけて通るほかありません。うっかり機嫌を損じて、刃物とか鉄砲とか持参で家庭訪問でもされたら目もあてられません。

 

わがほとけ となりのたから むこしうと てんかのいくさ ひとのよしあし

 

このブログを始めたときに紹介した句です。公共の場で話題にしてはいけないことを詠んだ古人の知恵です。宗教、他人の財産、身内、政治、他人の陰口は、話題にすべきでないでしょう。現代でも立派に通用する考え方と思います。

 

さて、今回のお題「雑談が苦手です」は私のことですが、「わがほとけ となりのたから むこしうと てんかのいくさ ひとのよしあし」のほかにも、他人とお話するときに話題にしてはならないことはいくつもあって、例えば、ひとの学歴や出身地や外見や家族構成などは「常識的に」話題にしてはいけないでしょう。

 

というわけで、私が他人とお話できる話題といえば、「天気と時節柄」のお話だけです。どのような天気が「良い天気」でどのような天気が「悪い天気」かについて他人と意見が対立することはまずありませんから、安心して話題にできます(「天気に善悪がある」というのも考えてみればおかしな話ですが)。これが「雑談が苦手な理由」です。安心してお話できる話題がこれしかないので、会話が続かないのです。

 

ところが、世間にはこのような「話題にしてはいけないこと」を聞いてくる人がいて本当に困ります。はなはだしい場合には初対面で「出身校は?」などと聞かれます。嘘つくのも嫌なので正直にいいますけれども、できれば話題にしたくない。さらに悪いことに、このようなことを聞いてくる人が、今回の最初に述べた「他人を傷つけることに抵抗のない人物」である可能性が極めて高い(あくまで個人の感想です)。というわけでますます「雑談」がイヤになる、という悪循環です。

 

ありがたいことに、私の今の勤務業態は在宅、つまりテレワークです。早起きがいらない、電車に乗らなくていいなどメリットだらけですが、メリットのひとつに「雑談しないで済む」というものもあげられます。ほんとうにありがたいことです。勤務先に感謝。

 

今回は私が「雑談が苦手です」というお話でした。ほんと解決策がない問題で、「雑談しないで済む環境に逃げる」ほかありません。同じ悩みを抱える世界中の皆様になんらか祝福ありますように。

 

BGM:ベートーヴェン ピアノ三重奏曲第7番「大公」

   アルフレッド・コルトー:ピアノ

   ジャック・ティボー:ヴァイオリン

   パブロ・カザルス:チェロ