こんにちは、白野狐です。コロナ禍も最近は新規感染者が減少しつつあるそうで、行政府の発表ですから話半分に受け取っておくのが無難とは思いますが、事実なら何より。
幸福な家庭はどれも似たようなものだが、不幸な家庭はいずれもそれぞれに不幸なものである。
ロシアの文豪トルストイの「アンナ・カレーニナ」の冒頭の言葉です。うろ覚えなので細かいところは間違っているかもしれませんが、主意は合っていると思います。今回はこれを参考に「幸福な家庭」のつくりかたについて思いついたことをまとめてみます。
実際のところ、このトルストイの言葉はほぼ真実とみてよいでしょう。「幸福な家庭」が様々な条件から成り立っているためです。話を簡単にするために、「幸福な家庭」が次の三つの条件から成り立っているものとしましょう。
1:経済的に問題がない(以下「経済」といいます)
2:健康状態に問題がない(以下「健康」といいます)
3:人間関係に問題がない(以下「関係」といいます。期せずして3Kとなりました)
この場合、「幸福な家庭」は「経済:〇」、「健康:〇」、「関係:〇」のひととおりしかありませんが、「不幸な家庭」はつぎの七とおりです。「〇」は「問題なし」、「×」は「問題あり」と読んでください。
1:「経済:×」、「健康:〇」、「関係:〇」
2:「経済:〇」、「健康:×」、「関係:〇」
3:「経済:〇」、「健康:〇」、「関係:×」
4:「経済:×」、「健康:×」、「関係:〇」
5:「経済:〇」、「健康:×」、「関係:×」
6:「経済:×」、「健康:〇」、「関係:×」
7:「経済:×」、「健康:×」、「関係:×」
条件が三つだけでも、ひととおりの「幸福な家庭」に対して七とおりの「不幸な家庭」ができあがります。実際には、「経済」だけでも「教育費が…」、「住宅ローンが…」、「老後の生活費が…」といった「問題のありかた」がありますし、「健康」や「関係」でも「コロナをわずらった」とか「交通事故で怪我した」とか「嫁と姑の仲が悪い」とか「子供が学校でいじめにあっている」とか、人間の世界は問題が多すぎて、全部「〇」なんて家庭はなかなかないだろうな、とは思います。一件の「幸福な家庭」に対する「不幸な家庭」の種類の数は、つぎのような式で表すことができます。
「不幸な家庭の種類の数」=2×2×…(条件の数だけ2を掛け算する)ー1
最後の「ー1」が「幸福な家庭」に相当します。条件が3つなら2×2×2ー1=7でさっき見たように合っています。条件が5つに増えただけで31とおりの「不幸な家庭」ができてしまいます。ざっと4倍というのは2を掛け算する回数が2(=5-3)回増えるからですが、ものすごい増え方になることはお分かりかと思います。
さて、こうなると、「幸福な家庭」のつくり方は明らかです。「幸福になるための条件」を減らせばよいわけです。「勤倹貯蓄」と「健康的な生活」及び「最小限の人間関係」を維持することによってより「幸福な家庭」に近づくことができ、そのような生活は私ども一般庶民の生活とはきわめて親和性が高いように見受けられます。
何度も同じことを書いておりますが、私の願いは万人のそれと同じく「死後の魂の救済」です。この世界を幸福に過ごすことで感謝の気持ちをいだくことができれば、少なくとも「魂の救済」にとって悪い方向にはならないと思います(証拠はありませんが)。
今回の一文が皆様の幸福につながれば幸いです。祝福ありますように。
ペーター・マーク:指揮